これぐらいの時期になると、こういう記事を目にするようになりますよね。

一応、元データ(PDFファイル)へのリンクを貼っておきます。

いつもの世論調査(NHK文研が実施しているもの)とは別枠の調査だったみたいです。余計なお世話になりましょうが、この手のニュースを見る際には元データも目を通しましょう。

で、この記事ですが、「この記事は出来損ないだ。読めないよ」レベルです。以下、屁理屈。

記事の問題点

記事は、「今月15日の終戦の日を前に」で始まります。

そして、終戦を迎えた日を「知らない」と答えた若者が14%だったという調査結果を受けて、専門家は、「学高校の歴史の授業が戦争まで行かないことが多く、必然的に8月15日が終戦の日だと知らないことが多くなっている」とのコメントを出しています。

その専門家とは、「長年、高校の現場で社会科の教師を務めた経験を持つ、明治大学の藤井剛・特任教授」。はぁ、専門家、ですか……。

この時点でもう出来損なんです。

3パターンある「終戦の日」

実は、日本の学校教育では、終戦の日は3パターンに分かれています。

小中学校の教科書では「8月14日」か「8月15日」を採用し、高校の教科書ではその多くが「9月2日」を採用しています。山川の『詳細日本史』も「9月2日」です。

記事中では、そういう事実には触れていません。

おそらくは、教科書でどのように扱われているのか、知らないんじゃないですかね。せっかく招いた専門家の「長年、高校の現場で社会科の教師を務めた経験」は、生かされなかったようです。

もう教壇に立っていないから、勉強していない?

不勉強な専門家なんて、存在価値があるのでしょうか。ましてや、社会科なんて、記述がよく変わる教科でしょう。「長年、高校の現場で社会科の教師を務めた経験」を元に発言する以上は、いまの現場で使われている教科書に目を通してしかるべきだと思えるのですが。

本当の終戦の日

ちなみに、戦勝国である欧米では9月2日が終戦の日とされています。

戦争を評価する権利は、戦勝国にあります。勝てば官軍。戦争に勝った国が、その戦争における正義を主張することができるわけです。敗戦国はそれを受け入れるしかない。

したがって、戦勝国と敗戦国とでフェアになることはあり得ません。

余談ですけど、これも「戦争はダメ」と言う理由の一つです。勝てば相手国に対して横暴になるし、負ければ相手国の横暴を許すことになる。アンフェアを許すのが戦争です。

話を戻して、そういう意味で言えば、「終戦の日はいつか」なんて考えるまでもないんです。戦勝国が「9月2日」と言っているんですから、それに倣うのが敗戦国としての立場でしょ。高校の教科書は、小中学校の教科書に比べて、バランス感覚で勝ってますよ。

そんなわけで、僕は、9月2日こそ終戦の日だと思っています。

まとめ

そんなわけで、終戦の日はいつかという話でした。

なんでこんなに噛みつくのかと言えば、僕は、若者を叩く記事が嫌いだからです。14%という数字が「危機的」だという根拠はあるのでしょうか。出せるものなら出してみやがれ。

この記事は、若者は無知、社会に関心がない、そんな先入観まみれに見えます。

生まれる前のことを86%も知っているのは、普通に考えればすごいことですよ。この記事を書いている記者、専門家は、生まれたあとのことでさえ知らないことだらけではないのですか。

現に、いまの教科書がいつを終戦の日として記述しているかさえ知らなかったんでしょ。そして、知らないままに記事にしている。このことの方がよっぽど「危機的」だと思えるのですが。年寄りは、老眼で自分のことは近すぎて見えませんかそうですか。

まぁ、どうでもいい話ですけどね。