幹線道路を渡る。

胸壁の向こうには、水平線が広がっていた。遠くにタンカーが浮かんでいる。かすれたような薄曇りの空のせいか、海は思ったほど青くはなかった。

時折、冷たい風が吹きつける。耳がじんとする。

海というものはもっと磯の香りがするものだと思っていたが、ここまで来ても感じない。風が強いせいだろうか、そんなことを考えながら、海沿いに設えられた遊歩道を歩いた。

少し歩いたところに公園があった。ベンチに腰を下ろし、ふんと鼻息を吐いたら鼻水が飛んだ。ショルダーバッグからティッシュペーパーを取り出して拭く。鼻もじんとした。

ぼんやりと海を眺めた。波の音は聞こえない。波打ち際から離れていることもあるが、背後からのロードノイズがうるさかった。かと言って、砂浜に降りようとも思わない。